インプラントの失敗例とリカバリー インプラント
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長期安定性
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 各システムとも良好な結果をだしているが、症例が増えるとともに経過不良症例も多く見られるようになってきた。

 経過不良の病名はインプラント周囲炎が最も多く、上顎洞炎、神経麻痺、インプラント体の破折、上部構造の破損等です。
 経過不良時の生体への影響としては、チタンは体内に埋没しておいても為害性がないため、不用になったインプラント体をそのままにしておく事も可能です。そのため、除去時の生体への侵襲は最小限ですむ事が多いです。

経過不良症例の実際
  1. インプラント周囲炎、歯槽骨炎
  2. 顎炎、顎骨炎
  3. 骨髄炎
  4. 上顎洞炎
  5. 下歯槽神経麻痺


インプラント周囲炎、歯槽骨炎
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 インプラント周囲炎や下歯槽骨炎で除去するケースは全てのタイプのインプラントで見られました。
 歯垢等が着いて、歯肉に炎症が起きると歯槽骨に進むのが早く、一度炎症が歯槽骨に及ぶとインプラント体を除去しないかぎり治癒しません。
 ルートタイプは周囲組織への影響はブレードタイプに比べると少なく、除去も垂直的骨吸収を起こしているので、比較的簡単に除去できます。


顎炎、顎骨炎
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 骨膜下インプラントとブレードタイプに多く見られ、ルートタイプは少ないです。
 ルートタイプは炎症が強くなると動揺が激しくなり、痛みや腫れ等の自覚症状がある事、あるいは自然脱落することで慢性炎症が顎骨にまで及ばないと考えられます。


骨髄炎
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顎骨炎と同様にブレードタイプに多く見られ、チタンのルートタイプには見られませんでした。

ブレードタイプの除去は、インプラント体の除去だけでは消炎しないため腐骨の掻爬を行うなど、生体への影響も大きくなります。


下歯槽神経麻痺
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全てのタイプのインプラントで見られるが、ルートタイプの頻度が高いです。

原因
ルートタイプは長くて太い方が長期間の使用に有利なので、最大限のものを埋入するためです。
手術後に下歯槽神経麻痺を起こす事はなく、原因の多くは、手術過誤で、診断の甘さや術者の未熟さが指摘されています。


上顎洞炎
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全てのタイプのインプラントに見られます。

原因
インプラント周囲炎から波及したもの、誤って上顎洞に穿孔、迷入させたもの、サイナスリフトの失敗によるもので、適応症の選択の誤りや手術のテクニックエラーと考えられるものが多いです。


まとめと将来への姿勢
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現在販売されているルートタイプのほとんどのインプラントシステムは10年以上使用できるケースが95%以上ですが、長い一生の間には自分の歯を抜歯しなければならないのと同様に、インプラント体を除去する時があるでしょう。
 インプラントによる継発症は多種多様だが、ルートタイプは医療過誤を除けば骨膜下インプラントやブレードタイプに比べると重篤な症状になりにくい事が分かりました。さらに、自分の歯と比べても重症の継発症をおこしにくいのではないかと推測されます。

ルートタイプのインプラントシステムには約束事があり、それに従って手術すれば埋入も除去も比較的安全に行えますが、従来の歯科治療になかった高度な適応症の選択、診療室の環境の整備、術前術後の口腔衛生管理、口腔外科学、補綴学、歯周病学等の高度な知識と技術が必要です。

経過不良症例の発表、特に自分自身の症例は何かと難しい点もありますが、そういう発表を積み重ね、反省していく事が将来のインプラント治療の発展につながると思いますので積極的に公開していきたいと考えています。

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